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思ったより精度が悪いデジタル温度計
標高1,500mに住んでいて冬に最も気にすべきことは、とにかく「外気温」です。
まず水が凍結する気温かどうかを知る必要があります。電気代のかかる凍結防止帯をできるだけオンにしたくない一方で、オンにしなければ水道管の破裂という事故が起きてしまいますし、日中暖かく夜に氷点下になるような気温の場合、通路の溶けかけた雪を除去しておかなければ再凍結した雪がアイスバーンになって歩けなくなったりします。
また、外気温によって暖房をどの程度の出力で使うか(暖炉でどの程度薪をくべるべきかどうか)とか、お風呂の温度はどうすべきかとか、毛布もう一枚増やすべきか・・・、など、細かく調整すべき事柄がいろいろとでてきます。これらは冬の光熱費に直接影響を与えるので、あまりないがしろにできません。
したがって、今日はどの程度気温が下がっているのかを細かくチェックすることは、山の中で生きるのにとても重要なことになります。
ところで、自分はamazonで買った2カ所測定できる最高最低温度計をずっと使ってきたのですが、厳冬期の気温の推移を確認してみたくて、追加で温度のログを記録できる温度計を購入してみたところ、なんと2台の温度差が2度以上もあったのでした!
凍結するかどうかを知りたいのに、2度もばらつきがあったら悩んでしまいますよね・・・
いろいろ調べてみたところ、デジタル温度計の精度に結構ばらつきがあることがわかりました。
最低・最高温度を記録できるデジタル温度計で精度のよい山向きのものは?
そこで5,000円までの比較的手に入れやすい価格(それでも高いですけど)で精度のよい最高最低温度計を調べてみました。2,000円程度だとあまり精度の良さそうものがありませんでしたので、5,000円まで範囲を広げています。厳冬期での使用を考慮し、特に-10℃〜0℃近辺での精度について比較してみました。
1位はダントツでこれ↓安藤計器のADS-140Dです。測定温度範囲は-40〜+70℃と広範囲にもかかわらず、精度は-20〜+25℃の範囲で ±0.5℃( それ以外は±1.0℃)と精度が高いです。校正までしなくとも、仕様内に収まっていることを証明する検査済証も添付されるので、ほぼ間違いないです。ただ、残念なのは、1カ所しか温度測定できないこと、最低・最高温度を同時表示できないことです。一目で最低・最高温度がわかる温度計が欲しかったのですが、今後、精度で悩むことがなくなることを考えたら、ボタンを何度か押すくらいは苦になりません。また、精度が高い分少し価格もお高いです。5,000円弱します。その点もちょっと残念です。
測定範囲 | -40〜+70℃ |
精度 | ±0.5℃(-20〜+25℃ それ以外は±1.0℃) |
2位はこれ↓エーアンドディーのAD-5656A 最高最低温度計 です。価格は3,000円程度と安くなりますが、精度は±1℃(-20~+40℃)と少し落ちます。最低・最高温度が一目でわかる視認性の良さと価格を考えれば、この機種を買うのもよい判断だと思います。ただ、自分は今回精度を求めたので、こちらの購入を見送りました。
測定範囲 | -40~+69.9℃ |
精度 | ±1℃(-20~+40℃)、±2℃(他の測定範囲) |
2位A&D 組込み型温度計モジュール AD-5658 最低・最高温度の記録が必要だけれども同時表示が不要であれば、1,500円程度で AD-5656Aと同等の精度の温度計が手に入ります。こちらは100℃以上も測定可能なので、違う用途にも使えそうです。
測定範囲 | -39.9~+110℃ |
精度 | ±1℃(-20.0~+40.0℃)、±2℃(+40.1~+80.0℃)、±3℃(-39.9~-20.1℃、+80.1~110.0℃) |
2位熱研 SN-1800こちらも0度近辺の精度が±1℃で、価格も3,000円程度と購入しやすいです。最低・最高温度同時表示可能なのもよいです。
測定範囲 | -40〜+70℃ |
精度 | ±1℃(-20〜+20.0℃において)±2℃(上記以外の範囲) |
自分が今回調査した範囲では、以上の4機種が0℃付近の精度のよいものでした。ダントツの1位は安藤計器のADS-140Dでしたので、同じように精度が気になるという方は、ちょっと高いですがこの温度計を買ってしまった方がストレスが減るかもしれません。
なお、自分が購入した温度の記録可能なエーアンドディーの温度計はこちら↓ですが、精度を確認したところ、 ±1.0℃(0.0~39.9℃)、±2.0℃(それ以外の測定範囲)と一般的な精度でした。氷点下になるといきなり精度が±2℃まで落ちてしまうので、山では実用的ではないように思います。
購入して使ってみた
早速、安藤計器のADS-140Dを購入して使ってみました。
↓室内の気温を測定してみました。
amazon DC103 | 14.8℃ |
安藤計器 棒状温度計 | 15℃ |
エーアンドディー AD-5326TT | 16.1℃ |
安藤計器 ADS-140D | 15.0℃ |
室内の温度に関しては、amazonの安物もいい線を行っていました。やはりAD-5326は少し高めに温度が出ているようです。
↓室外の気温を測定してみました。
amazon DC103 | -4.0℃ |
安藤計器 棒状温度計 | 0度以下は測定範囲外 |
エーアンドディー AD-5326TT | -1.9℃ |
安藤計器 ADS-140D | -2.7℃ |
やはりAD-5326TTは高めにでてしまっています。amasonの安物も、外部センサーの方は精度がかなり悪いようです。ADS-140Dの数値を確認して、モヤモヤがかなりすっきりしました。
その後も何度か測定していますが、だいたい氷点下での外部の気温に関しては
amazonの安物 (1.5℃) 安藤計器ADS-140D (0.8℃) エーアンドディー AD-5326TT
といった感じで温度にばらつきがありました。
上記で安藤計器ADS-140Dの場合、-3.2℃〜-2.2℃の可能性があり、
エーアンドディーAD-5326TTの場合、-3.9℃〜0℃の可能性があります。
この数字を見ると、やはり今後は外気温をモニターするのはADS-140Dを使うのがよいのかなと感じざるを得ないです。4℃も振れ幅があるなら、凍結の目安としても使いにくそうですし・・
同じように山暮らしや寒冷地にお住まいの方で、温度計の精度が??と思われるような場合は、安藤計器のADS-140Dを買ってしまう方が幸せになれると思います。おすすめです。