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2019年の台風19号が来たときは養生テープで対策
2019年の台風19号は長野県に甚大な被害をもたらしました。この台風ですが、前評判より風がそれほど強くなかったため、自分のところは木が2本倒れた程度の被害で済みました。しかし、この台風が近づいてくる前、あまりにもたくさんの情報に煽られてしまったためビビってしまい、Twitterなどで話題になっていた養生テープによるガラスの飛散防止対策を自分も行ってみました。こんなの今思えば、いったん割れてしまったら被害の程度はあまり変わらなかったかもしれませんね・・・。養生テープも結構な値段がしますのでもったいないことをしてしまいました。
二度とこういうことはしたくないので、台風が過ぎ去ってから窓ガラスの割れ防止や飛散防止対策を真剣に検討してみました。次の台風シーズンが来る前に作業を終えることを目標にします。
台風対策に雨戸かシャッターの取り付けを検討
窓ガラスの割れ防止といえば、雨戸やシャッターを窓の外側に取り付けることがまず第一に考えられますので、とりあえずいろいろ調べてみました。
(1)雨戸
雨戸を取り付ける場合は、雨戸を収納する戸袋のスペースが窓の横に必要になります。それを確保できるなら後付けオーダータイプの雨戸セットを購入するとよいです。たとえばこんなの↓
(2)シャッター
窓のすぐ横に戸袋のスペースがない場合は、シャッターを選択するしかありません。ネットで後付け可能なリフォームタイプのシャッターが販売されています。たとえば以下のような感じです。
シャッターでも雨戸でも最近はあまり値段が変わらないようです。調べると本体のみ1カ所5万〜10万くらいな感じでした。それならシャッターの方が見た目はよいので、シャッターを選んだ方がよいと思います。
シャッターの場合気をつけなければならないのは、窓上部にシャッターを巻き上げるボックスを設置するスペースが必要になることです。もし十分なスペースがなくても「ボックス下げ納まり」という方法で納めれば取り付けることは可能です。ただし、この場合窓上部がシャッターボックスで隠れてしまいます。
リクシルのWEBカタログ「リフォーム シャッター/雨戸カタログ」に窓周囲の必要最低寸法が記載されています。これによると、標準納まりで窓上部に250mm、ボックス下げ納まりで85mm必要とのことでした。
ボックス下げ納まりの場合は、以下のような断面になるようです。窓の上部が140mm弱シャッターボックスで隠れてしまいます・・それくらいなら許容範囲でしょうか。リクシルさんから図面を引用させていただきました。
それで、結局自分のところではどうするか。
いろいろ検討したのですが、全部の窓に雨戸やシャッターをつけるのは予算的に無理なので寝室だけ対策することにしました。しかし、寝室の窓は出窓になっているため、雨戸用の戸袋スペースを窓横に確保することができません。したがって自動的にシャッターになるのですが、窓上部には空きスペースが100mmほどしかなかったため、標準納まりのシャッターを取り付けられません。それでも85mm以上あるのでボックス下げ納まりのシャッターを取り付けることは可能です。
しかし、このボックス下げ納まりのシャッターは標準納まりのシャッターよりかなり高額で、倍近い金額になります。標準納まりだと6万円弱のなのですが、ボックス下げ納まりだと10万円以上になってしまいます。窓は2カ所あるので、シャッターだけで20万円以上の出費・・・
ここまでのお金はないので、シャッターは諦めることにしました・・。残念。
シャッターを諦めてもいいかな、と思ったのは、ツイッターでシャッターを閉めていても台風でガラスが割れた、という画像が出回っているのを見た、ということもあります。窓ガラス割れ防止のために20万投資して、窓ガラスが割れてしまうようでは、何のために投資するかわからなくなってしまいます。ツイッターを引用させていただきます。
台風で窓ガラス割れた。
シャッター閉めてても割れるのね。
しかも上の窓とか分けわからん。
停電してるし寝れなくなった。 pic.twitter.com/v231L2n1Nq— うすかわまんじう (@usukdwa084) September 8, 2019
そこで、シャッターなどを取り付けることはやめて、性能のよい飛散防止フィルムをガラスに貼ることに方針転換しました。
■窓ガラス割れ防止対策の検討ポイントまとめ
- 窓横の壁面にスペースがある場合はオーダー雨戸を取り付け可能(もちろんシャッターも可能)
- 窓横の壁面にスペースがない場合はシャッターを取り付ける
- 窓上に十分スペースがある場合は安価な「標準納まり」タイプを取り付け可能
- 窓上に十分なスペースがない場合は、「ボックス下げ納まり」で対応可能。ただし標準納まりよりかなり高価
- シャッターを閉めていてもガラスが割れることはある。取り付ける意味があるかどうか・・・シャッターでも飛散防止フィルムを併用した方がよさそう
台風対策に防犯フィルムを貼る
今度は飛散防止フィルムを求めていろいろとネットをさまよったのですが、安価なものは性能が確保されているのかよくわかりません・・。そこで以下の条件で探すことにします。
- 日本のメーカーで性能保証されているもの
- 飛散防止フィルムよりさらに高性能な「防犯フィルム」
- それでいて安価なもの・・
飛散防止フィルムよりも高性能な防犯フィルムを探す理由ですが、DIYで施工する場合、プロが施工する場合よりも精度が下がり強度が落ちる可能性があると思われたからです。なので、安全に余裕を見ておくため、できるだけ高性能なものを貼ることにしました。もちろん普通の飛散防止フィルムより高価ですけれど、シャッターを設置するよりははるかに安価です。
自分はYahooショッピングをよく使っているので、その中のガラスフィルム通販センターさんからリケンテクノスさんのSS1490Cを購入することにしました。
こちらの防犯フィルムはCPマークを取得しており、「防犯性能が高い建物部品」としても認定されています。CPマークを満たす基準は、その建物部品が「騒音を立てない破壊方法で侵入までに5分以上要する」ことや「騒音を立てる場合の破壊方法では総攻撃回数7回以上要する(総攻撃時間1分以内)」こととされています。窓ガラスに貼るフィルムでこれだけの性能があるのであれば、台風で何かが飛んできて窓ガラスに当たってもそう簡単には割れて飛散しないのではないかと思います。
CPマークについて詳しい情報はこちらの警察庁のホームページに記載されています。
リケンテクノスさんのホームページはこちらです。
気になるお値段ですが、寝室の出窓の腰窓2カ所ガラス4枚分で、26,000円弱程度でした。ポイント還元は4500pt程度だったので、実質21,500円位、シャッターなら20万以上かかっていたはずなので、大幅なコストダウンとなりました。こんな価格で購入できるなら、寝室以外にもフィルムを貼ってもよいかもしれません。
発注するときはクリアランスに注意
自分が購入した「ガラスフィルム通販センター」さんでは、オーダーカットしてくれるので、きちんと窓寸法を採寸すれば、ほぼぴったりのフィルムを手に入れることができます。
ガラスフィルム施工の場合、本来ならガラスをサッシに取り付ける前にフィルムを貼り、サッシの溝部分にガラスがフィルムとともに飲み込まれるようにするのが望ましいですが、後で貼る場合は、サッシとのクリアランスを1mm〜4mm程度確保する(=ガラスより少し小さめのフィルムを貼る)のが正解のようです。
その理由ですが、作業性やガラスの変形やズレなどで貼ったフィルムがサッシ枠に当たって剥がれてしまわないようにするためです。
しかし、クリアランスを確保すると、今度はフィルムが貼られていない部分が周囲に数ミリ存在することが気になってしまいます。それについては隙間があってもその数ミリの部分だけが割れてガラス全体が落ちるということはない、という情報がありました。
↓こちらのサイトにも記述がありますが、ここの情報であれば信頼性はあると思われます。
自分はクリアランス1mmで発注してみたのですが、採寸ミスがあったので結局自分でカットし直しました(笑)ちゃんと採寸して、片側2mm位のクリアランスで発注することをお勧めします。
実際に貼ってみた
先ほど紹介したネットショップで購入すると、フィルムの施工キットがついてくるので大変便利です。自分はこの特典のキットで施工しました(購入金額5,400円以上の特典だそうです)。おまけの施工キットで施工できるか心配になるところですが、貼った結果を考えると、水泡だらけになってしまったので、ちゃんとした道具は別途そろえた方が良さそうです。とくに、水泡を押し出すスキージーは別のものを購入した方がよいと思います。
作業は以上だったのですが、やってみての感想としては・・
- フィルムはやはりクリアランスを片側2mmなど余裕を見て発注する方がよかったです。このほうがガラスにフィルムを乗せる作業がやりやすい上、スキージーで施工液を押し出す作業もしやすいです。
- ネットにあるように施工液を大量に吹きかけた方が作業がしやすいです。量を少なくして施工した1枚は失敗してフィルムに折り目が付いてしまいました。強度は下がるでしょうけれど、飛散防止の役には立つと思うのでそのまま貼り付けています。
- スキージーで施工液を押し出す作業はこれでもかというくらい何度もやった方がよいです。また作業は明るい昼間に行うことをおすすめします。自分は時間がなくて夜に作業したのですが、水がどの程度残っているのかがわかりにくく、次の日確認すると、かなりの水泡が残ってしまっていました。スキージーはキットのものではなく、別途ちゃんとしたものを購入した方が良さそうです。
- 素人が作業するとやはりうまくいかないので、その辺は覚悟してかかるべきです。水泡や白濁ができても気にならない、あまり目立たない窓のみにした方がよいかもしれません。
作業後について
作業マニュアルによると、このフィルムは厚みが477μmもあるので、養生期間が90日から120日必要とのことでした。水泡や白濁もこの期間に自然に消失・改善されると記載されています。作業後の最大の関心は、この今回大量にできてしまった水泡がこの期間内に消滅するのかどうか・・です。
それともう一つ気になるのが、自分は台風後11月に作業したのですが、11月から3ヶ月〜半年かかるとなると、1月2月の厳冬期をまたいでしまう、ということです。たとえば残った水泡が凍結したりして問題が生じないだろうか・・とか。
凍結についてはリケンテクノスさんに問い合わせしてみたところ、
- 氷結環境下での使用については、その環境下でのデータは保有していない。長年の経験で残った水が凍結して問題になったことはない。
との回答をいただいたので、心配する必要はなさそうです。
そして半年経ち、5月になりましたが、凍結による問題もなく、ほとんどの水泡・白濁が消滅しています。後数ヶ月もすればすべてなくなりそうです。ただし、ゴミが入ってしまった部分については永遠に残ったままになりそうです。
水泡や白濁は、最初どうなるかと思いましたが、なんとか大丈夫な感じまで持ち直すことができて安心しています。以下わかりにくいですが実際の写真です。
以上です。参考になれば幸いです。
もし今後も強烈な台風や集中豪雨など、異常気象が続くようなら、ガラスの飛散防止について、さらなる対応を考えていかなければならないのですが、作業して6ヶ月経った今の感想としては、やはり専門業者で施工したほうが性能の確保も含めて安心かなと感じます。それか、もっと何枚も施工して自分のレベルを上げていくか、ですね。
まあ、コスト的には後者しか選択肢がないので・・・地道に作業を続けて、腕を上げていくことになりそうです。