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前置き
自分がパンドウィットのコネクタを選ぶ理由はネットで「信頼性が高い」という話をみかけたからだったのですが(ずいぶん前なのでどこか忘れました)、CAT6ケーブルを実際にコネクタ100個入りの箱を3〜4箱分くらい作ってみて、エラーや作り間違いが記憶している限りゼロだったので、噂通りおすすめできるものだと感じました。
(ただし、厳密にはブーツとカラー(後述)をセットし忘れて圧着してしまい、コネクタを無駄にしたことは何度かありました。焦ると忘れがちなので要注意です)
用意するもの
↓パンドウィットのCAT6コネクタです。100個も入っていますが一箱買っておくと安心です。
↓100個もいらないという場合は・・10個ばら売りもありました。ユーボンと書いてありますが、同じパンドウィット製です。
↓LANケーブル
自分が企業内営繕だったときは、この富士電線のハイパーコイルをよく使っていました。ネットワークにいくつか系統があり、それごとに異なる色を使うためです。
↓先日自宅内にLANケーブルを這わせたときは、このELECOMのものを使いました。安いです。
↓自宅の屋外に設置されているONUからルーターまでの間はこちらの富士電線の屋外用LANケーブルを使用しました。高いです。太いです。太すぎて通線できなかったので、屋内部分は外部用の被覆を剥がして使用しました・・(もったない)
冨士電線 カテゴリー6(Cat.6) 屋外用 TPCC 6-LAP (10m)
以下は道具です。
↓【必須】モジュラープラグ圧着工具 これがなければはじまりません。CAT5eとCAT6のコネクタ両方を作れるので大変重宝します。
↓【必須】ケーブルテスター これもピンキリですが、安心のフルークネットワークス製がおすすめ。フルークネットワークスの中ではかなり安い部類です。このテスターでは1本のテストを行うことが可能です。本体から終端部分が分離するのでリモートテストができます。すなわちケーブルの両端が離れた位置にあってもテストできます(⇒通線してコネクタを取り付けてからテストすることができる)
↓ケーブル皮むき器 自分は同じ会社の「クルリッパー」を使っていましたが、この「ジャケッパ」が後継商品のようです。ケーブルにこの「ジャケッパ」を挟んで、くるりと回すと外皮だけに切り込みが入ります。(もちろんカッターナイフでもOKですけどスピード重視の場合はあった方がよいです)
↓スパイキ 芯線の縒りをほぐすのに使います。これもスピード重視の場合はあったほうがよいです。
↓【準必須】パンドウィットCAT6コネクタ用の成端補助工具です。なくても作れますがあると楽、確実に作ることができます。
そのほか必要なものは・・
- ニッパー・・・飛散防止タイプが少し便利
- グリップタイプのグローブ(薄手)・・・芯線をまっすぐにする際あった方が手が痛くならない
- コネクタのパーツを分けてしまえるケース・・・100均で売っているもので十分
くらいです。
作り方
パンドウイットのCAT6のコネクタ、SP688は以下の5つの部品で構成されています。取扱説明書からの引用です。これ以降説明書の部品名称を使います。
また、LANケーブルには芯線の色配置で2種類の規格があります。T568AとT568Bですが、T568Bのほうが作りやすいので、こちらで作ることをおすすめします。なお、一度T568Bで作ると決めたら、全部T568Bで統一した方が問題が発生しにくいです。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |
T568A | 緑白 | 緑 | 橙白 | 青 | 青白 | 橙 | 茶白 | 茶 |
T568B | 橙白 | 橙 | 緑白 | 青 | 青白 | 緑 | 茶白 | 茶 |
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まず最初に、ブーツとカラーをLANケーブルに通しておきます。経験上これをやり忘れることが多いので、癖付けしておくとよいです。特に複数のケーブルの成端作業を行う場合は、はじめにまとめて全部のケーブルにブーツとカラーを通すようにしておきます。
(以下写真はいろんな場所での作業の寄せ集めです)
2「ジャケッパ」(写真は「クルリッパー」)を用いて、LANケーブルの外皮に切れ込みを入れます。クリップ状になっているので、ケーブルを挟んだら、人差し指でくるくると回します。1〜2回で十分です。芯線を傷つけていないか確認しながら作業します。
3外皮を除去したら、4つのペアの芯線を広げて、セパレータの役目をしている「十字介在」をニッパーでカットします。その上で、スパイキを用いて、芯線の縒りをほどきます。
4十字介在に「ディバイダー」をセットします。ディバイダーにはV字溝が付いていますが、それが緑と緑白の芯線のペア部分に向くようにセットします。なお、LANケーブルの4色の芯線の配置は、一部がメーカーによって異なっているので注意します。2通りあります。
↓メモ書きをもう少し詳しく作り直したので、よければ印刷してお使いください。
5ディバイダーに芯線をセットしたら、まっすぐに整え斜めにカットします。その斜めにカットした芯線をすべてロードバーに通します。ロードバーはギザギザの面と平らな面があるので、平らな面を手前側にしたとき、茶色の芯線が左端に来るようにして通します。
6プラグハウジングをセットします。軽く差し込んだ後で、成端補助工具をつかって、てこの原理でカラーをプラグハウジング内に押し込みます。
7あとは圧着工具で圧着し、ブーツをセットすれば完成です。完成したら、ケーブルテスターでテストして問題なければ作業終了です。
作業は以上で完了です。慣れれば楽しくなってきます(あまりに多いと地獄ですけど(笑))。道具をいろいろ揃えたりしてお金はかかりますが、建物内に長い距離でLANケーブルを這わせる時はやらなければならない作業です。そういう機会が多い人は作業の仕方を身につけておくとよいと思います。